電験3種

電験三種は意味ない?取得して分かったメリット・デメリットを実務経験者が解説!

「電験三種を取っても意味ないって本当?」

「何百時間も勉強してまで取得する価値はあるの?」

電験三種について調べていると、「意味ない」「役に立たない」といった意見を見かけることがあります。

試験範囲も広く、それなりの勉強時間が必要な資格なので、本当に取得する価値があるのか不安になりますよね。

電験三種を取るか迷うひよこ

頑張って勉強しても意味がないなら、他の資格を勉強した方がいいのかな・・・

pako

私は電験三種を取得した後に電験二種まで取得し、実際に電気設備の仕事で活用してきました。

その経験から言うと、電験三種は決して意味のない資格ではありません!

ただし、電験三種だけで電気の仕事に困らない「万能資格」ではないというのも本音です。

この記事を読んでもらいたい人
  • 電験三種を取得する意味があるのか迷っている人
  • 電験三種のメリット・デメリットを知りたい人
  • 電気・施設管理の仕事に興味がある人
  • 電験三種から電験二種へのステップアップを考えている人

私は電験三種を取得した後、エネルギー管理士、電験二種とステップアップし、最終的には第二種電気主任技術者として選任された経験があります。

この記事では、実際に電験三種を取得して仕事で使ってきた経験から、「電験三種は意味ない」と言われる理由と、それでも私が取得する価値があると思う理由を本音で解説します。

結論:電験三種は意味ない資格ではない!ただし万能資格でもない

最初に結論からお伝えします。

電気・施設管理に関わる仕事をするのであれば、電験三種は十分に取得する意味がある資格だと思います。

電験三種を勉強することで、理論・電力・機械・法規という幅広い分野から電気の基礎を体系的に身につけることができます。

実際に私自身も、電験三種で学んだ知識を仕事で活用してきました。

一方で、実務を経験した今だからこそ「電験三種だけでは少し物足りない」と感じる部分があるのも事実です。

規模の大きな工場などでは電験二種が必要になる場合がありますし、電験三種を取得しただけで高度な電気実務がすべてできるようになるわけでもありません。

つまり、私の考えはこうです。

電験三種は「取れば一生安泰の万能資格」ではない。

しかし、電気の仕事をするための基盤を作り、実務やキャリアアップにつなげられる非常に価値のある資格。

電験三種を取ったら具体的に何ができるのかについては、こちらの記事で実務経験を交えて詳しく解説しています。

電験三種を取ったら何ができる?取得後の仕事・メリットを実体験から解説!電験三種を取ったら何ができる?電験三種・二種を取得し、第二種電気主任技術者として選任経験のある筆者が、仕事で役立った知識、取得するメリット、電気工事士との違い、キャリアへの効果を実体験から解説します。...

電験三種が「意味ない」と言われる理由

では、なぜ電験三種が「意味ない」と言われるのでしょうか。

実際に電験三種と二種を取得して実務を経験した私から見ても、そう言われる理由の中には理解できるものがあります。

① 電験三種だけでは担当できない設備がある

電験三種には、電気主任技術者として保安監督できる設備の範囲があります。

第三種電気主任技術者が保安監督できるのは、原則として電圧5万V未満の事業用電気工作物(出力5,000kW以上の発電所を除く)です。

そのため、5万V以上で受電するような規模の大きな工場などでは、電験三種では対応できません。

私自身が勤務していた工場も電験二種が必要だったため、電験三種を取得しただけでは電気主任技術者として選任されることができませんでした。

参考:一般財団法人 電気技術者試験センター「電気主任技術者の資格概要」

② 電験三種だけで実務がすべてできるわけではない

電験三種に合格すると電気について幅広い知識が身につきます。

しかし、試験に合格したからといって電気設備の実務がすべてできるようになるわけではありません。

例えば私自身、保護協調曲線の作成や保護継電器の選定などは、電験を取得した後も実務の中で勉強する必要がありました。

資格取得はゴールではなく、そこから実際の設備に触れて経験を積むことが重要です。

③ 電気と関係ない仕事では活かしにくい

電験三種は専門性の高い資格なので、誰にでも取得をオススメする資格ではありません。

今の仕事も将来やりたい仕事も電気や施設管理と全く関係がないのであれば、何百時間も勉強して取得しても活用する機会は少ないでしょう。

その場合は、自分の仕事や将来のキャリアに直接関係する資格を優先した方が良いと思います。

電験三種を取るか迷うひよこ

確かに、誰でもとりあえず取っておけばいい資格ではなさそうだね。

pako

そうですね!

でも、これから電気・施設管理の仕事をしたい人なら話は別です。電験三種で勉強する知識はその後の仕事にしっかりつながりますよ!

それでも私が「電験三種は意味がある」と思う4つの理由

ここまでデメリットを挙げましたが、私は電験三種を取得したことを全く後悔していません。

むしろ、今の自分のキャリアを作るうえで取得して良かった資格の一つだと思っています。

① 電気の知識を広範囲に身につけられる

電験三種では「理論・電力・機械・法規」の4科目を勉強します。

電気回路だけではなく、発電・変電・配電、変圧器や電動機、電気法規など非常に広い範囲を勉強することになります。

試験勉強は大変ですが、この幅広さこそが電験三種を取得する大きな意味だと思っています。

電気設備について考えるための「基盤」ができるからです。

② 実際の仕事でも知識を活かせる

電験三種の知識は試験のためだけの知識ではありません。

私は実際の仕事でも、受変電設備の理解や省エネ計算、変圧器の容量選定などで電験の知識を活用してきました。

例えば生産設備を新設した際には、予想負荷から必要な変圧器容量を検討し、需要率・負荷率を考えたり、変圧器の効率や損失から消費エネルギーを計算したりしました。

電験三種で学んだ理論・電力・機械の知識を横断して実際の設備計画に使った一例です。

③ 周囲からの評価が変わった

私が電験三種を取る前と取った後で一番変わったと感じるのは、周囲からの評価です。

私の職場では資格取得が評価対象になっており、電験三種を取得したことも評価につながりました。

また、電気関係の職場でも全員が電験三種を持っているわけではありません。

電験三種を取得したことで「電気についてしっかり勉強している人」と見てもらえるようになり、一目置かれるようになったと感じています。

そして周囲からの評価だけではなく、難しい資格に合格できたことが自分自身の自信にもつながりました。

④ 電験二種へのステップアップにつながる

電験三種の大きな価値の一つが、電験二種を目指すための基礎になることです。

私自身も電験三種を取得した後に電験二種へ挑戦しました。

電験二種は三種より難易度が上がりますが、三種で勉強した理論・電力・機械・法規の知識がある状態からスタートできたことは大きなメリットでした。

また、一定の要件を満たす実務経験を積むことで、認定による第二種電気主任技術者免状の取得を目指す方法もあります。

つまり電験三種は、それ単体で終わる資格ではなく、実務経験や電験二種へのステップアップにつなげられる資格でもあります。

参考:一般財団法人 電気技術者試験センター「電気主任技術者」

電験二種と三種の違いや、どちらから受験するべきかはこちらの記事で詳しく解説しています。

電験2種と3種の違いは?どちらを受験するべきか説明します!電験2種と電験3種の違いを知っていますか??本記事では試験概要や難易度の違いをもとにどちらを受験するべきかお答えします!電験2種と電験3種どちらを受験すべきか悩んでいる方は必見です!...

電験三種のメリット・デメリットを比較

ここまでの内容を、実際に取得した私の視点からメリット・デメリットに整理してみます。

メリットデメリット
電気の知識の基盤ができる範囲が広く勉強が大変
電気系の職場で評価につながる電験三種だけでは担当できない設備がある
実務で知識を活かせる資格単体で実務のすべてをカバーできるわけではない
電験二種への基礎になる電気と関係ない仕事では活かしにくい

難易度の割に一般的な知名度がそれほど高くないことも、少し残念なところかもしれません。

また、日本の法令に基づく国家資格なので、日本の電気主任技術者免状がそのまま海外の同等資格になるわけではありません。

しかし、資格そのものが海外で使えなくても、電験三種の勉強で身につけた電気工学の基礎知識まで無駄になるわけではありません。

電験三種を取っても意味が薄い人は?

私は電験三種を取得して良かったと思っていますが、全員にオススメするつもりはありません。

例えば、次のような人は優先順位を一度考えてみてもいいでしょう。

・現在も将来も電気・施設管理の仕事をする予定がない人

・資格取得そのものが目的になっている人

・今の仕事で他に優先して取得すべき資格がある人

逆に、今は電気関係の仕事をしていなくても、将来的に工場の施設管理や電気設備に関わる仕事へ異動・転職したいのであれば取得する意味は十分にあると思います。

20代の自分に戻っても電験三種を取る?答えは「絶対に取る」

私は電験三種合格までに約340時間勉強しました。

それだけの時間を使ったうえで、「もう一度20代に戻ったら電験三種を取るか?」と聞かれたら、私の答えは「絶対に取る」です。

資格の価値だけでなく、勉強時間を確保しやすい若いうちに取得しておくメリットが大きいと思っているからです。

年齢を重ねるにつれて仕事の責任が増えたり、家庭を持ったりすると、自分だけのために何百時間もの勉強時間を確保することは難しくなります。

また、勉強から離れている期間が長くなるほど、毎日机に向かう習慣を作るところから始めなければなりません。

私自身、今振り返っても若いうちに電験三種を取得して、その後の電験二種までつなげられたことは大きかったと感じています。

理系卒の茶トラ猫

数百時間必要なら「いつか取ろう」ではなく、早めに始めた方がよさそうだね!

pako

そうですね!

電気関係の仕事をしていきたいなら、若いうちに取っておいて損はない資格だと思います!

私が実際に電験三種取得までにかかった340時間の内訳はこちらの記事で詳しく紹介しています。

電験三種の勉強時間は目安でどのくらい?電気系大学卒なら340時間で合格できる!?電験三種の勉強時間は目安でどのくらい必要?本記事では私が実際に電験三種合格にかかった勉強時間や電験三種の勉強をいつからスタートすべきかを説明します。これから電験三種をチャレンジする人は必見です!...

電験三種を取る価値があるのはこんな人

私が特に電験三種をオススメしたいのは、次のような人です。

・工場やビルなどの施設管理に関わりたい人

・受変電設備に関わる仕事をしたい人

・電気系の職場で知識を身につけて評価を上げたい人

・将来的に電験二種までステップアップしたい人

これらに当てはまるのであれば、私は電験三種を取得する価値は十分にあると思います。

一方で、電験三種は決して簡単な試験ではありません。

どのくらい難しい資格なのか気になる方は、実際に受験した経験から難易度を解説したこちらの記事も参考にしてください。

【2026年最新】電験三種の偏差値はどれくらい?難易度を合格者が実体験から解説!電験三種の偏差値はどれくらい?実際に電験三種・二種を取得した筆者が、偏差値58という評価や本当の難易度、必要な数学レベル、未経験から合格できるのかを実体験から分かりやすく解説します。...

これから勉強を始める方は、参考書選びも重要です。

【2026年最新】電験三種 オススメの参考書は??タイプ別にオススメを紹介します!電験3種の参考書は何を選んだらいいか迷いますよね。本記事ではあなたに合った電験3種の参考書を紹介します。電験3種受験予定は必見です!!...

まとめ:電気の仕事をするなら電験三種は取得する意味がある

今回は「電験三種は意味ない」と言われる理由と、実際に取得した私が感じるメリット・デメリットを紹介しました。

・電験三種は電気の知識を幅広く身につけられ、実務でも活かせる

・取得することで周囲からの評価や自分自身の自信にもつながる

・万能資格ではないが、電験二種やその後のキャリアにつながる強力な基礎になる

・電気・施設管理の仕事を目指すなら、若いうちに取得する価値は十分にある

電験三種を取るか迷うひよこ

「意味ない」という言葉だけを見て諦めるのはもったいなさそうだね!

pako

その通りです!

大切なのは資格を取ること自体ではなく、取得した知識と資格をその後の仕事やキャリアでどう活かすかです。

電験三種への挑戦は、その後の実務やキャリアを広げる第一歩になると思います!