「電験三種を取ったら、実際に何ができるんだろう?」
「難しい資格みたいだけど、勉強してまで取る価値はあるの?」
電験三種への挑戦を考えていると、資格取得後の仕事やメリットが気になりますよね。
電験三種ってかなり勉強が必要みたいだけど、取ったら実際に何ができるの?
仕事でも本当に役立つ資格なのかな?
もちろん役立ちます!
私は電験三種を取得した後に電験二種まで取得し、現在まで工場の電気設備に関わる仕事をしてきました。
実務を経験した今振り返っても、電験三種は電気設備を理解するための非常に良い基礎になる資格だと思っています!
- 電験三種を取ったら何ができるのか知りたい人
- 電験三種を取得するメリットを知りたい人
- 工場や施設管理など電気設備に関わる仕事をしたい人
- 電気系の仕事で同世代と差をつけてキャリアアップしたい人
- 電験三種を勉強するか迷っている人
私は電験三種を取得した後、エネルギー管理士、電験二種とステップアップしてきました。
電験二種取得後は電気主任技術者の代務者として経験を積み、その後、第二種電気主任技術者として実際に選任された経験もあります。
この記事では資格制度の説明だけではなく、電験三種で勉強した知識が実際の工場でどのように役立ったのかも紹介していきます!
電験三種を取ったら何ができる?
まず、資格として何ができるのか確認しておきましょう。
第三種電気主任技術者は、原則として電圧5万V未満の事業用電気工作物(出力5,000kW以上の発電所を除く)の工事・維持・運用について保安の監督を行うことができる資格です。
参考:一般財団法人 電気技術者試験センター「電気主任技術者の資格概要」
工場やビルなどの大きな施設では、高圧で電気を受電しているところがたくさんあります。
そのような事業用電気工作物の安全を守るために重要な役割を担うのが電気主任技術者です。
じゃあ電験三種を取れば、すぐに電気主任技術者として働けるの?
資格を持っていることと、実際に電気主任技術者として選任されることは少し違います。
資格は大きなスタートラインですが、設備を安全に管理するためには実務経験も非常に重要ですよ!
ちなみに私自身も、電験三種取得後すぐに電気主任技術者へ選任されたわけではありません。
私が勤務していた工場では設備規模の関係から第二種電気主任技術者が必要だったためです。
そこで電験二種を取得し、まず代務者として経験を積んだ後、第二種電気主任技術者として選任されました。
電験二種と三種で担当できる範囲の違いについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
電験三種を活かせる仕事は?
電験三種の知識や資格を活かせる仕事は、電気主任技術者だけではありません。
代表的なのは、次のような電気設備に関わる仕事です。
特に私がオススメしたいのは、受変電設備に関わる施設管理系の仕事をしてみたい人です。
工場などの施設管理では、変圧器・遮断器・ケーブル・保護装置など様々な電気設備と関わります。
電験三種では電気を幅広く勉強するため、その知識が仕事の土台になります。
電験三種を取って実際の仕事で役立ったこと
ここからは私自身の経験です。
私が電験三種を取得して一番良かったと思うのは、受変電設備を原理から理解できるようになったことです。
設備の点検やトラブル対応では、単純に「いつもこうやっているから」という対応ではなく、電気の原理を理解したうえで本質を考えることが重要です。
電験三種の勉強は、そのための基礎を作ってくれました。
生産設備の新設で変圧器を選定したときに役立った
具体的に「電験三種を勉強しておいて良かった!」と感じた仕事があります。
それが、生産設備の新設に伴って新しい変圧器を導入したときです。
新しい設備を導入する場合、必要な電力を計算したうえで適切な変圧器容量を選定する必要があります。
その際には、電験三種で学んだ知識をかなり活用しました。
予想される負荷から必要容量を考えたり、変圧器の効率や損失から消費エネルギーを計算したりと、複数科目で学んだ知識を横断して使うことができました。
資格試験の勉強って「試験が終わったら忘れる知識」だと思っていたけど、仕事で本当に使うんだね!
そうなんです!
むしろ仕事を始めてから「あのとき勉強したのはこのためだったのか」と理解が深まることも多いですよ。
電験三種の4科目は実務でどのくらい使う?
電験三種では「理論・電力・機械・法規」の4科目を勉強します。
私が工場の電気設備に関わる中で、それぞれの知識をどのように使ってきたか紹介します。
| 科目 | 実務で役立った場面 |
| 理論 | 電圧・電流・電力などの計算、省エネ検討時のエネルギー計算など |
| 電力 | 受変電設備、変電・配電、需要率・負荷率など |
| 機械 | 変圧器の原理・効率・損失、照明設備など |
| 法規 | 電気主任技術者として必要な法令、届出・手続き、電気設備の保安管理など |
理論:計算の基礎としてよく使う
理論で勉強する電気の基礎は、実務でも土台になります。
私の場合、省エネの取り組みでエネルギー計算をするときなどにもよく使います。
設備容量を検討するときにも、電圧・電流・電力の関係を理解していることは非常に重要です。
電力:受変電・配電に関わるなら特に役立つ
工場の施設管理で個人的に役立つ場面が多いと感じるのが電力科目です。
発電・変電・送電・配電などを学ぶため、受変電設備に関わる仕事との相性が非常に良いです。
変電設備や配電系統を理解するときに、電験で勉強した知識がベースになります。
機械:変圧器や照明の知識が役立つ
私の仕事では4科目の中では使用頻度が比較的少ないと感じますが、もちろん役立つ分野はあります。
特に変圧器の原理・効率・損失や、照明分野の知識は実務でも活用できます。
法規:頻繁に使わなくても電気主任技術者には重要
法規の知識を毎日のように使うわけではありません。
しかし、電気主任技術者として仕事をするのであれば、基本的な法令や必要な手続き・届出について理解しておく必要があります。
電験の法規で勉強した内容は、その基礎になります。
電験三種を取るメリット
私が実際に取得して感じた電験三種のメリットをまとめると、大きく次の5つです。
社内評価やキャリアアップにもつながった
これは会社によって制度が違いますが、私の勤務先では資格取得が評価対象になっています。
そのため電験三種という難関資格を取得したことは評価につながりました。
また、同じ部署の人からも「電気の知識を持っている人」として見られるようになり、一目置かれる存在になったと感じています。
結果的に、資格取得はその後のキャリアアップにもプラスになりました。
電験三種を持っているだけで評価されることもあるんだね!
会社によって評価制度は違いますが、電気設備に関わる職場では自分の知識を証明する材料の一つになりますね!
電験三種を持っていても「何でもできる」わけではない
ここはとても重要です。
電験三種を取ると電気について幅広い知識が身につきますが、資格を取っただけで電気設備の実務がすべて分かるわけではありません。
保護協調や継電器の選定は実務でさらに勉強が必要
私自身、実務に入って難しいと感じた分野の一つが保護継電器や保護協調です。
保護協調曲線を作ったり、設備に応じてリレーを選定したりする作業は、電験三種を持っているだけですぐできるようになるものではありませんでした。
実際の設備を見ながら、先輩やメーカー、専門書などから学んでいく必要があります。
電験三種と電気工事士は役割が違う
もう一つ勘違いしやすいのが電気主任技術者と電気工事士の違いです。
電験三種は電気設備の保安監督を行うための資格ですが、電気工事の作業そのものについては電気工事士法による資格制度があります。
つまり、「電験三種を持っている=電気工事の技能まで全部身についている」ではありません。
私自身も、電験の学科で電気理論を勉強していても、工具の使い方や施工方法など技術的な部分は別の知識だと感じています。
参考:一般財団法人 電気技術者試験センター「電気工事士の資格概要」
電験三種に受かったら電気のことは全部分かる!というわけじゃないんだね。
そうです!
電験三種は実務のゴールではなく、実務を理解するための強力な土台と考えるのが一番しっくりきます。
電験三種を取る価値はある?私の評価は100点中80点!
では、約340時間かけて勉強した電験三種を取得する価値があったか?
今振り返って点数をつけるなら、私は100点中80点くらいをつけます。
かなり取得する価値があった資格です。
理由は大きく3つあります。
特に私の場合は最初から電験二種取得も見据えていたので、電験三種で理論・電力・機械・法規を一通り勉強できたことが、その後のステップアップに大きく役立ちました。
実際に電験三種→エネルギー管理士→電験二種とステップアップした流れについては、こちらの記事でも紹介しています。
電験三種をオススメしたい人
私が特に電験三種をオススメしたいのは次のような人です。
電験三種は試験範囲が広いため、継続して勉強する必要があります。
そのため、何となく「資格でも取ろうかな」という気持ちだけでは途中でモチベーションが下がってしまうかもしれません。
逆に、
「今の仕事を変えたい!」
「電気設備の知識を身につけたい!」
「早くキャリアアップしたい!」
という明確な目的がある人にとっては、非常に挑戦する価値のある資格だと思います。
電験三種に挑戦してみたい人は何から始める?
ここまで読んで「電験三種に挑戦してみようかな」と思った人は、まず試験の難易度や必要な勉強時間を知るところから始めてみましょう。
電験三種の難易度については、実際に取得した経験からこちらの記事で詳しく解説しています。
私が電験三種取得までにかかった勉強時間は約340時間でした。
具体的な独学での勉強方法はこちら。
参考書だけで理解しにくい分野はYouTubeも非常に役立ちます。
そして、これから教材を揃える方はこちらの記事も参考にしてください。
まとめ:電験三種は「電気の仕事を理解する土台」になる資格
今回は、電験三種を取ったら何ができるのか、実際の仕事でどのように役立つのかについて紹介しました。
電験三種って資格を取るだけじゃなくて、その後の仕事にもかなり活かせるんだね!
ちょっと勉強してみたくなってきた!
電験三種は決して簡単な資格ではありません。
でも、電気の仕事を続けていくのであれば勉強した知識は決して無駄になりません!
電験三種をゴールと考えるのではなく、電気設備を原理から理解するためのスタートラインとして、ぜひ挑戦してみてください!




